南無妙法蓮華経
日蓮宗ではお題目「南無妙法蓮華経」をお唱えします。
このお題目の中に「蓮華」が入ってますね。
この「蓮華」とは仏教ではとても大切にされている花です。
なぜ大切かと言いますと、それには大切な教えが含まれているからです。
①泥中不染
蓮華は汚い泥の中から綺麗な花を咲かせるのです。しかも泥が汚ければ汚いほど大きな花を咲かせるそうです。これは誘惑や苦しみに満ちたこの世の中においてもそれに染まらず綺麗は心を持つことにたとえられます。
②華果同時
蓮華には花と木の実が同時になります。これは産まれながらにして仏性を持っていることにたとえられます。
③一茎一葉
蓮華は一つの茎に一つの葉しかありません。これは執着をなくし、欲張らないということにたとえられます。
④不着水滴
蓮華は葉に繊毛という細かい毛がたくさん生えています。雨や水もその繊毛により葉に留まらずに落ちてしまいます。これは誘惑や苦しみも自分の身に降りかかってきてもそれを落とす力があるということにたとえられます。
⑤蓮糸織布
蓮華は糸を作ります。その糸で物を織ると色も変わらずに縮むこともなければ腐ることもないといいます。これは自分の軸や本性を失わないことにたとえられます。
⑥蓮根食用
蓮華は根の部分が蓮根(レンコン)。もちろん食べられます。これは自分を犠牲にしても他を助ける=菩薩行にたとえられます。
⑦蓮果薬用
蓮華は木の実が薬ともなります。薬となり他を助けるのです。これも菩薩行にたとえられます。
⑧蓮台成仏
以上のことから仏様は蓮台(蓮華の台)の上に座していらっしゃるのです。成仏することは必ず蓮華の上に乗るのです。
以上のたとえが入っている「南無妙法蓮華経」。皆さん一緒にお唱えしましょう。

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